溝端健太オフィシャルウェブサイト

鼓めんと

2020年06月13日

黒澤鑑賞記

「何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ」

ずっと以前から気になっていた
「黒澤明」監督の映画。

名前こそ知ってはいれど、
その作品は1つも観た事がなく。

ふと思い立って借りてみました。

聞き馴染みあるタイトルから、
「羅生門」をまず始めに。

ひとたび白黒のその扉を開けて見れば、
目に映るのはまるで鮮やかな色彩。
その世界観にグッとハマりました。

モノクロという古典的な手法に、
逆に新しさを感じました。
まさに「一周回って」というそのそれ。

「羅生門」...そこから、
「生きる」
「蜘蛛巣城」
「乱」
「雨上がる」(脚本が黒澤監督)
「影武者」
「用心棒」
「赤ひげ」
「虎の尾を踏む男たち」
「隠れ砦の三悪人」

どれも甲乙付け難く。
それぞれに実に味わい深く。
(強いて言うなら「生きる」と「隠れ砦の」かな)

本丸の「七人の侍」が楽しみでなりませぬ。
(どん底、姿三四郎、天国と地獄も気になりますね)

それぞれの作品に原作やモチーフとなった書物、脚本、説話があったりして。

そこを遡ってゆくのがまた面白い。


このまま時代からずり落ちてしまいそうな。
取り残されてしまいそうな。

そんな思いも吹き飛ばす...

「何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ」

という一節。

(「隠し砦の三悪人」に出てきた閑吟集の小歌です。
これを歌ったのが"世捨て人"だと言うからまた面白い。。)


さぁ、

草引きに興じよう(笑  


Posted by Kenta Mizobata at 12:53